会社社長向け

会社の借入金の連帯保証債務は相続される!付従性や随伴性と相続放棄はできる?

突然ですが、会社経営されています社長さま!

もしあなたに万一のことがあれば会社の借入金はどうなるか考えたことがあるでしょうか?

私も会社を経営していますので、会社で融資を受けることは会社を大きくしていくのに必要なことはよく存じています。

銀行がこの融資を実行する際に、中小企業の場合には社長に連帯保証人になってもらうように求める場合がほとんどです。

つまり会社の借入金は、ほとんどの場合で社長が個人で連帯保証人になっているのです。

では一体連帯保証債務とはどういうものなのかを調べてみましょう。

連帯保証債務とは?

連帯保障は付従性がある

この連帯保証債務ですが主債務に対して付従性がある債務になります。

民法第448条にはこのように記されています。

1 保証債務の付従性(民法第448条関係)

民法第448条の規律を次のように改めるものとする。
(1) 保証人の負担が債務の目的又は態様において主たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。(民法第448条と同文)
(2) 主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の負担は加重されない。

付従性とは、主たる債務がなければ保証債務は成立せず、主たる債務が消滅すれば、保証債務も消滅する性質のことをいいます。

このことを保証債務の付従性ということになります!

連帯保証は随伴性がある

主債務が移転すると保証債務もそれに伴って移転します。

例えば主債務がAからCに移ったとしたら、連帯保証であるBもそれに伴ってAからCに移るということになります。

つまりAからCへと債権者が変わったとしても、連帯保証は一緒に移るので連帯保障債務は免れないということになります。・

この性質を保証債務の随伴性といいます。

連帯保証で知っておくべき3つのポイント

催告の抗弁権がない

通常の保証人には催告の抗弁権という権利がありますが、連帯保証人にはこの催告の抗弁権がありません。

請求してきた債権者に

「主たる債務者に先に請求してください」

と抗弁する権利があるのですが、連帯保証人にはこの権利がないのです。

抗弁というのは抵抗の抗という字が使われています。

簡単にいえば抵抗(反論)できる権利がないのです。

検索の抗弁権がない

仮に保証人が財産を持っていた場合、通常の保証人であれば財産を強制執行してきた債権者に

「主たる債務者の財産を先に執行してください」

と主張することができますが、このように主張する権利も連帯保証人にはありません。

連帯保証人に財産があれば、債権者は連帯保証人の財産を強制執行していいことになっています。

分別の利益がない

保証人が複数人いる場合、保証人は頭数でわった金額を返済すればよいのですが、連帯保証人にはそのような概念はありません

つまり一人の保証人が多くの財産を持っている場合、

債権者は財産を多く持っている人に全額返還請求をする

ことができるのです。

つまり、連帯保証は主たる債務者が支払いをしている間はいいのですが、支払えなくなった時、連帯保証人に対して支払い請求ができるのです。

そしてこの連帯保証が本当に怖いのは実はこの3つの呪縛だけではありません。

実際に連帯保証が起こるとどうなるのか?

連帯保証債務は相続される

そして会社で借りている融資が、社長にもし万一のことがあった際にはどうなるのか知らない社長は意外なほどに多いですね。

もし万一のことがあれば、大きな相続問題が起こる可能性があるのです。

先ほども申し上げたように会社の借入金などで会社の社長が連帯保証人になっているケースは今でもほとんどの場合がそうなっています。

この状態で万一のことがあればどうなるでしょうか?

実は連帯保証債務というのは相続されてしまうのです。

つまり会社とは何の関係もない家族が、会社の借金の連帯保証人の地位を相続することになるのです。

万一のことがあれば会社の借金が家族に!

この非常に責任が重い連帯保証人ですが、ここで私が取り上げたいことはこの債務が相続されてしまうことなのです。

もし会社がこの債務を支払うことができなければ個人の借金と何ら変わらないことになるのです。

つまり

会社の借金=連帯保証人の借金

ということで法定相続人に当然相続されてしまうのです。

連帯保証債務は相続放棄をすることができるが全ての財産を放棄しなければいけなくなる

もちろんこの借入金の金額が大きい時には相続放棄をすることができます。

しかしながら相続放棄というのは個人の財産を含めてすべての財産を放棄することになるのです。

例えば、会社の借金以外は家や預貯金を残しておいたとしましょう。

この個人でしっかりと残しておいた財産も、もし会社の借入金に何の準備もしていなければ、これが当然に家族へ連帯保証債務が相続することになります。

そうなると個人で残していた財産よりも会社の借入金の方が大きかった時には一気に相続放棄しないといけなくなる

こんなケースが普通にあるのです。

よって会社の融資に対しては、きちんと準備をしておく必要があるのです。

それが社長の責任(借りた人の責任)であり、そうすることで社長が大切にしてきた会社と家族を守ることができるのです。

会社の借入金には生命保険に入っておく必要がある!

団信に入っているかどうかを確認しよう

もしあなたの会社が融資を受けているとしたら、その借入金に対してきちんとした適正な金額で生命保険に入っておく必要があります。

もちろん国金や信用保証協会付の融資の場合、団信に入っているケースもあるのでまずはそれを確認する必要があります。

これはプロパーで銀行から融資を受けている場合も同じです。

もし団信に入っていたとしたら、融資額で保険に入っている確率が高いのでそれはそれで注意が必要です。

もし万一のことがあり生命保険を受け取ると会社の雑収入となります。

雑収入は会社の利益となりますので、それで借入金は支払うことができますが、雑収入を得ることで会社には大きな収入がはいることになります。

大きな収入は利益となり、その利益には法人税が課税されます。

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ここまで考えて会社の借入金に対しての生命保険に入らないといけません。

一体いくらの金額の生命保険に加入するのがいいのか?

ではその会社が受け取る雑収入も踏まえて生命保険は入る必要があると申し上げました。

では一体どれだけの保障が必要なのでしょうか?

それは借入金の金額によっても会社の規模によっても大きく変わりますので一概にこれだけということはできません。

解決方法としては、まずは顧問弁護士さんに相談されるのがよいかと思います。

「借入金があるけどこれには一体いくらの生命保険が必要なのか?」

と聞いてみるともしかしたらきちんとした回答が得られる可能性もあります。

あるいは出入りしている保険営業マンに相談するのも一つの方法だと思います。

もし何かあって、不幸なのは死んだ人ではありません。

厳しい言い方をすると残された方が一番不幸を背負うことになるかもしれないのです。

そういう事態は絶対にさけるべきです。

私はこの連帯保証債務に関して多くの相談をこれまで受けてきました。

また相続に強い弁護士や税理士とのパートナーシップもあります。

もし顧問税理士や保険営業マンが信頼できないという方はお気軽に相談してもらえればと思います。

ポイントは以下の3点になります。

  1. 借入金があるけどいくらあるのかわからない
  2. 借り入れをした時に団信に入ったかどうか覚えていない
  3. 家族経営で会社をしていて銀行から借りている

すでに対策をされていれば何の問題もありませんが、もし対策していないとすると家族が大変になる可能性があります。

心配になられた方はこちらのフォームから相談してください。

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ABOUT ME
FP福田
元大手金融期間出身のファイナンシャルプランナー お金の情報に精通し、年金不安のあるこの時代に効率的かつ無駄のないお金の残し方や貯め方を発信している。 アドバイスの内容はわかりやすいと特に女性に好評。 これまでの相談件数は延べ2000人以上で9割以上の人から指示を得ている。